『マリオ』と『ソニック』関連のちょっと珍しいソフト

マリオとソニックといえば、かたや任天堂を、かたやセガを背負って立つ看板キャラクター。
かつてセガ任天堂の熾烈な家庭用ゲーム機戦争を象徴するライバル関係にありました。

そんなわけで今回紹介するゲームは『SOMARI(ソマリ)』です。
もちろん、海賊版。どこの国で作られたかは皆さんの想像におまかせしましょう。。


『SOMARI』はですね。セガの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」に酷似したゲームを
任天堂の「マリオ」に酷似したキャラクターでプレイするファミコンソフトです。

酷似してますが、ソニックでもないですし、マリオでもありません。

ソマリです。

オリジナルキャラクターによるオリジナル作品です。

ソマリです。

「マリオ・ザ・ヘッジホッグ」とか「マリック」とかいうタイトルなら、
もしかしてマリオmeetsソニック??なんて僕も考えなくもないですが、
まともなセンスの持ち主ならソマリなんてタイトルつけません。思いつきません。ありえません。

だって、ソマリですよ。


ただ今回は物は試しに、ソニックとマリオをパクッて合体させてみたゲームと仮定して考察してみましょう。

まずビジュアル面。ファミコンにしては頑張っているのではないでしょうか?
今回、タイトル画面を画像に載せましたが、左上が我らがソマリのタイトル画面です。
続いて、中央上がオリジナルのMega Drive版「ソニック」のタイトル画面。
右上がファミコンに性能が近いMaster System版「ソニック」のタイトル画面です。

ソマリは立体感の無いのっぺりした感じになっていますが、雰囲気はうまく表現できています。
ってゆーか、ソマリというソフト自体、このタイトル画面だけが一番面白いんだけどね。。

実際のゲーム画面でも、ソニック特有のアクションのスピンダッシュ、そしてループが
辛うじて表現されています。
ボス戦のDr.エッグマンもかなり秀逸な再現度です。
ファミコンって半透明処理もできるんだぁ!」なんて思うくらい処理落ちしまくりますけど。


で。そんななかなかのソマリですが、その問題点は、、ゲームがツマラナイこと。
ソニックのスピード感を再現させるためか、滑るように高速で移動するソマリ。
それ自体は目に余るほどの問題じゃないんだけど。。
敵キャラクターの配置や弾を撃ってくるタイミングが
極悪級にシビアなので、自キャラの高速度移動をまったく活かせられません。

たぶんこのソフトのプログラマーは、かなりの腕のある技術者だったと思われます。
ただ、結局はマリオの革命的なまでの素晴らしい操作性や、
職人芸的なソニックの「プレイすればするほど巧くプレイができるようになる」アルゴリズムといった
ゲームにおいて一番大事な所を再現はできなかったようです。

ま。所詮バチモンソフトですから。当然です。


つまり、このソフトは『マリオに似たキャラでソニックのようなゲームができる』という
バカゲーとしての価値しかありません。

ま。所詮バチモンソフトですから。当然です。


ちなみに海賊版としてファミコンには「ソニック5」というのもあって有名です。
これは純粋にソニックファミコンに移植してみたもの。
僕はプレイしたことはないので、その程度はわかりません。たぶん、一生わかりません。

逆に、Mega Driveには同じく海賊版で「Super Mario World」や「Super Mario World64」といった
ものがあります。どちらもスーファミ版「Super Mario World」の移植です。
64とかタイトルついていても同じものです。
これはメガドラスーファミのハード性能が近いのもあって、ビジュアル的にはかなり雰囲気の
似たものとなっています。
実際に動かしてみると、プレイし始めて10秒足らずで気づくと思うのですが、
真冬でも夏バテしそうなくらいアナーキーな操作性で度肝を抜かれます。