【ETC/北米】 game.com POCKET PRO (1998年) ≪タイガー・エレクトロニクス≫

イメージ 1

1996年に「ファービー」をつくったタイガー社が開発した携帯用ゲーム機。
タッチパネル・PDA機能を搭載したモノクロ液晶の携帯ゲーム機。
モデムを装着することにより、電子メール・インターネットも利用できる。
北米でのみ発売。売れ行きが悪く北米市場でも程なくして消えていった幻のハード。
「game.com」「game.com LIGHT」「game.com POCKET PRO」と発表。
尚、タイガー社自体に家庭用ゲーム機関連の会社というイメージはなく、
むしろ、電子ゲームメーカの老舗というイメージが強い。
つまり、『game.com』は携帯ゲーム機というよりは『究極的に進化を遂げた電子ゲーム』と捉えた方が
非常にシックリくるかもしれない。
はい。知る人ぞ知る携帯ゲーム機『game.com』。そのPOCKET PROバージョンです。
セガのハードではございません。

が、しかし、画像を見ていただけるとわかると思いますが、
セガから正式にライセンスを受けて、「FIGHTERS MEGA mix」と「SONIC JAM」が移植されています。
2作とも当時のセガキラータイトル級の作品で、この移植が発表された時はかなりの衝撃がありました。

GAME BOY版サクラ大戦よりも、ネオジオポケットソニックよりも昔の話なのです。
※位置づけ的には、フィリップス社のCD-i版「ゼルダ」や「マリオ」に近いか

セガがライセンスした理由は幾つか考えられますが、、

1.GAME GEARが終焉して携帯ゲーム機に関心を持っていなかった。(どうでもよかった)
2.game.comのハード性能的に完全移植は無理だろうと高をくくっていた。
3.game.comを電子ゲームの一種として捉えていた。
4.ライバル社へのコンテンツ投入は任天堂へのプレッシャーになる。

等の理由ですかね。。4番はさて置き、1番、2番、3番はドンピシャぽい。


イメージ 2
「FIGHTERS MEGA mix」はポリゴン描写できないのでGENESIS版「バーチャ2」ちっく。

イメージ 3
「SONIC JAM」はなんとなく良さげですが、何故かソニック1が未収録。


実は・・・もう1本。問題の1本がある。
イメージ 4
INDY 500」
1995年、セガがアーケード向けで「INDY 500」というレースゲームを開発している。
game.com版は家庭用向けとしては最初で最後の「INDY 500」の移植作品である?
・・・クエスチョンマーク付いちゃうんですよね。
アーケード版「INDY 500」はバリバリのポリゴンレースゲームで、
対する擬似2Dレースのgame.com版「INDY 500」とはまったく別物。
INDY 500」というタイトルや題材もアメリカで実在する自動車レースなので、
それ自体にセガがライセンスを持っているわけでもない。
よって、このゲームには、セガのライセンス表記が一切無いのである。オリジナルゲーム扱い。
でも、パッケージは、アーケード版「INDY 500」のインストカードをそのまま流用してたりするのだ。
(ヘルメットのシールドに映りこんでいる映像は、アーケード版「INDY 500」のゲーム画面)
このなんとも、もやもや~・・・とした感じ。game.comというハードを象徴するゲームだ。



『game.com』、様々な機能を備えているのも魅力ですが、
上記のセガタイトルも含めて、ソフトのラインナップだけは尋常じゃないくらい凄かった。
画像にある『Resident Evil2(バイオハザード2』もそうだが、
発売予定表には『Castlevania:Symphony of the Night』『Metal Gear Solid』の名も
挙がっていた記憶がある。

全然関係ないが、異様に小さいソフトカートリッジ形状や、タッチパネル方式の採用など
NINTENDO DSとの共通点を垣間見れそうだが、それは気のせい。



【入手容易度】(易/やや難/難/かなり難/極めて難)
 ≪かなり難≫
【プレミア度】(極安/安/普通/高/極高)
 ≪普通≫