遠い世界での日常

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All in all is all we are



とある世界がありました。
その世界には4種の生物が住んでいました。

その世界には、真ん中に大きな広場があり、その広場で
生物A型と生物0型が群れをなして楽しく遊んでいます。
生物0型の大雑把な性質に、生物A型が時折キレルこともたまには
ありますが、大きな問題になることはなく楽しく暮らしています。


ある日、地平線の彼方に砂煙をあげながら、群れに向かって物凄い勢いで
迫ってくる生物がいました。生物B型です。
その生物は止まることも減速することもなく、そのままギューン!な勢いで
あっという間に群れの中に突入してきました。
群れは大騒ぎです。泣き叫び怯える生物A型。ポカーンとしている生物O型。
生物O型の中には、このお祭り騒ぎにキャーキャー面白がっているものも
いるようです。
生物B型は、八の字にギュンギュンギュンギュン何回も何回も群れの中を走り回った後、
またもの凄い勢いで、地平線の彼方へ立ち去っていきました。笑顔で。

先ほどまでの大騒ぎを面白がっていた一部の生物O型達は、
興味本位で生物B型の後を追っかけていきましたが一向に追いつきません。
生物O型達は走るのに疲れて、近くにあった大きな木の下で休むことにしました。

大きな木に近づくと、その木の陰に小さな家が建っていることに気づきました。
家の表札には「ワタシのセカイ」と書かれているのが見えます。
生物O型達がその小さな家に近づいていってみると家の中から生物がでてきました。
生物AB型です。
生物AB型は、生物O型達を見つけるとなんだか嬉しそうにじゃれてきました。
生物O型達と生物AB型は一緒に遊びました。

しかし、しばらくするとさっきまで笑顔でごきげんだった生物AB型は
何も言わずに突然小さな家に入ってでてこなくなりました。

「どうしたのかな?」しばらくボーーと家を眺めている生物O型達。
何時間も待ちましたが一向に家からでてくる様子がありません。
しょうがなく諦めて帰ろうとした生物O型達でしたが、、その時です。
また生物AB型が小さな家からでてきたじゃありませんか。笑顔で。
そしてまた生物AB型と遊ぶ生物O型達でしたが、また暫く経つと生物AB型は
何も言わず小さな家に入っていってしまいます。
そして帰ろうとするとまた家から笑顔ででてくるのです。
なんだか流石の生物O型達もくたびれてしまいました。

そこに生物O型達を心配した群れの仲間の生物A型達がやってきました。
生物A型達は生物O型達がお世話になったと生物AB型にお礼を言いました。
生物AB型はニコニコしていましたが、暫く経つとまた家の中に入っていって
しまいました。
生物A型達は「何か悪いことしたのかしら」と、家のドアをノックします。
コンコン。。反応がありません。
生物A型達はいよいよ心配になって、ドアをノックし続けます。
すると家の中から「放っておいてよ!」と大声で怒られてしまいました。
しょげる生物A型達。それを見ておもわず大笑いする生物O型達。
生物A型達は生物O型達に励まされながら故郷の広場に帰ろうとしました。

すると、、「ガチャ」。
またしても家から生物AB型が笑顔ででてきて一緒に遊ぼうと誘っています。
ぽか~んな生物A型達と生物O型達。

そこへ、、

どっどっどっどっどっどっど。。

なにか地鳴りの様な音が聴こえてきました。。
間違いありません。これは生物B型の足音です。
生物B型が物凄い笑顔で、生物A型、生物O型、そして生物AB型に向かって
走ってきます。「一緒に遊ぼ~!!」と叫びながら。

もはや、ぽか~んとしかできない生物A型達と生物O型達。
生物AB型は、家の中に入ってバタンとドアを閉めてしまいました。
しかし、生物B型の勢いは決して止まりません。
そのままの勢いで生物AB型の家のドアを突き破り中に入っていってしまいました。
家の中から、ドタンバタンとモノが倒れるような音と生物B型の笑い声と生物AB型の怒声が
入り混じって聞こえてきました。

それを聞いて恐くなった生物A型達と生物O型達は、急いで故郷の広場に逃げ帰ったとさ。


最後に、画像提供はOh!Pempeのpempeさんです。
大変ありがとうございます。鬼の居ぬ間になんとやらです。