【日本/DC】 DREAMCAST SPECIAL MODEL (1998年11月27日発売) ≪セガ≫

イメージ 1

イメージ 2

オフィシャルなセガのファンクラブ「セガパートナーズ」。
そのセガパートナーズ会員限定で発売された「ドリームキャスト スペシャルモデル」である。
通常版ドリームキャストと同性能、同価格、発売日も同じである。
違いは、入交昭一郎社長のサインとユーザ一人一人の名前のイニシャルが刻み込まれたプレートパネルが
GD-ROMの蓋に取り付けられていることだ。(湯川専務の携帯ストラップも同梱されていた記憶もある)
まさに注文したユーザだけのスペシャルモデルといえよう。
※画像について、私のイニシャルが刻まれている部分の画像は加工しています。


以下、前回の記事より引き続きドリームキャストについてキーワード単位に考察をする。
【産業界のプリンス入交昭一郎社長】
ドリームキャスト販売を統括していた当時のセガの社長 入交昭一郎氏は、元ホンダの副社長だった人物だ。
技術者あがりながらも、30代でホンダの取締役に就任するなどの非常に能力の高い人物で
産業界のプリンスとして国内外でその名は知れ渡っている。
1993年にホンダを退社し、GMからの誘いをも断ってセガの副社長として入社した。
1998年に豪腕だった中山隼雄氏より引き継いで社長となった入交昭一郎氏には、
セガの社内外から熱い注目と期待を受けていた。
今回、紹介した『ドリームキャスト スペシャルモデル』などはその期待の現われといっても良いだろう。
実際に、入交社長のフットワークの良さや、人脈、人柄の良さなどが効果的に働き、
ドリームキャスト発売当初は、今までのセガに無い非常に輝いた「新しいセガ」の時代であるといってよいだろう。
しかし、それも長く続くことはなく2000年6月にはドリームキャストの国内販売不振などで決算が3年連続赤字になり
その責任を取る形で副会長となる。そして結局同年12月にはセガを退社。
非常に大きな期待を受けながらも、結果がだせず更迭そして退社となった形だが、
それは入交氏が社長として力不足だったからなのだろうか。
兼ねてよりCSK大川功会長とセガ中山隼雄前社長の確執がセガの経営において問題に挙がっていたが、
入交氏が社長に就任し中山氏が副会長に就任しても尚、その構造は変わらなかったようだ。
セガ大川功会長(当時)とセガ中山隼雄副会長(当時)との間で、
入交社長はその力を十分に発揮できなかったと考えるべきだろう。
(事実、後年に入交氏は当時のセガ社長時代についてその確執が経営の障害となっていたことを認めている)
私自身が中山隼雄氏擁護派なので、この確執についての詳細を、客観的には文章に表現できない。
とりあえず言える事は、入交昭一郎氏という非常に優秀な人材を抱えながらも、その力を導き出すことが
できなかったのがセガの失敗であり、ドリームキャスト敗退の要因の一つであったことは確実だ。



【マシン名】
 DREAMCAST SPECIAL MODEL (1998年11月27日発売)
【価格】
 \29,800
【メーカー】
 セガ
【スペックは通常版DREAMCASTと同等】
【入手容易度】(易/やや難/難/かなり難/極めて難)
 ≪極めて難≫
 セガパートナーズ会員限定での発売というところで、
 購入者は相当のセガマニアであったことが推測できる。
 また、ユーザのイニシャルが本体のパネルに刻み込まれているのもあって
 手放す人はまずいないのだろう。このモデルが市場に出るのはかなり稀である。
 以前、オークションで見かけた新品モデルは10万円前後で取引されていた。
 ※PSE法適用商品