【日本/DC】 TOYOTA系列店販売版 DREAMCAST (1999年2月15日発売) ≪セガ≫

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セガCSKと共にトヨタ自動車株式会社と提携し、全国のトヨタの系列販売店ドリームキャストの販売を行った。
それが、今回紹介する「TOYOTA系列店販売版 ドリームキャスト」だ。
価格、及びハードの仕様は、通常のドリームキャストとまったく変わらない。
違いは、外箱のパッケージに「売り文句」がプリントされていることと、
付属されてくるドリームキャストブラウザードリームパスポート」が、通常版の内容と多少仕様が異なる点だ。

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TOYOTA系列店販売版のドリパスは、トヨタ関連のホームページへのリンクボタンが最初から付いている。
また、トヨタ系の長距離通信会社である日本高速通信と合併したKDDIが運営するインターネット接続サービス
「NEWEB」へ優先的に接続するような設定となっている。


【補足情報】
ちなみに・・なレベルの話だが、以下はローソン販売版のドリームキャスト
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本体や同梱品は通常のものと変わらないが、パッケージの左上に銀色ラベルが貼られている。
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大まかなスペックと売り文句を記載。
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売店はローソン 商品本部。




以下、前回の記事より引き続きドリームキャストについてキーワード単位に考察をする。
セガハードらしくないドリームキャスト
ドリームキャストは、今までのセガハード以上に『ライトユーザ』を意識しているハードだ。
ドリームキャスト戦略は、経営が最悪の状態だったセガの社運が掛かっていた。
それ故に、成功する為に、トップシェアハードになる為には、なりふり構っていられないのが実状だったのだ。
この点が、コアユーザの多いセガファンの、『ドリームキャストに対する違和感』に繋がっている。

まず、ドリームキャストは、他ハードの「トップシェアハードになる為の機能」を素直に採用している。
任天堂ハードから採用したもの
・十字ボタンの採用(内部構造的には任天堂の十字ボタンとは違う構造)
・コントロール入力端子を本体に4つ搭載(マルチタップ機能)
SCEハードから採用したもの
メモリーカードに値するビジュアルメモリー方式の採用
Windowsベースで開発し易い環境
▽それまでのトップシェアハードから採用したもの
・ホワイトのボディカラー
・コントローラパッドのボタン配置

以上、ざっと6点が挙がってくる。
(開発環境の改善やホワイトのボディカラーはセガサターンの中期以降から徐々に取り組まれてきている
ポイントではある。)
これだけでも歴代のセガハードの印象とは、一線を画するものがある。

それでは、セガらしさのまったくないハードなのかというとそうでもない。
コントローラパッド自体は、セガサターンで好評だったマルチコントローラを発展進化させたものであるし、
このパッドにビジュルアルメモリーなどを装着すると「重くて疲れやすい」というような「欠点がある」のも
実にセガらしい。
またメモリーカードに液晶画面と8BitCPUを載せて小型携帯ゲーム機化してしまう発想や、
セガが兼ねてより挑戦し続けた「ネットワークゲーム」を推し進める為、モデムを標準装備させる挑戦なども、
実にセガらしいといえよう。
セガハード伝統のハード販売戦略「逃げ切り先行」もドリームキャストは引き継いでいる。
セガサターンで散々叩かれた「ポリゴン描写性能の弱さ」についても、
当時、最高級のポリゴン描写能力を持つアーケード基盤「MODEL3」の性能と同等、もしくはそれ以上の能力を
低価格で実現させたドリームキャストセガの意地を感じさせる。

尚、セガはハードの仕様以外にも、
セガ提供のテレビ番組のクレジットを、「SEGA」ではなく「Dreamcast」にした宣伝方法や、
「再販価格維持、中古品売買禁止、同業者間の在庫転売禁止」の3点を小売店に強制した販売方法などを
SCEから模倣している。



【マシン名】
 TOYOTA系列店販売版 DREAMCAST (1999年2月15日発売)
【価格】
 \29,800
【メーカー】
 セガ
【スペックは通常版DREAMCASTと同等】
【入手容易度】(易/やや難/難/かなり難/極めて難)
 ≪極めて難≫
 わざわざTOYOTA系列店まで行ってDREAMCASTを購入する人は多くなかっただろう。
 流通量はそれなりに少ないと思われる。
 仮に中古市場に流れても、通常版とTOYOTA系列店販売版の区別が非常に難しい。
 中古市場での取引価格は通常版のDREAMCASTとほぼ変わらないと考えてよいだろう。
 ※PSE法適用商品