【ETC/海外】 NINDENDO ENTERTAINMENT SYSTEM (NES)でプレイ可能なセガタイトル ≪テンゲン≫

NINDENDO ENTERTAINMENT SYSTEM・・通称NESは、任天堂が海外市場に向けて販売した
海外版ファミリーコンピュータ
NESファミリーコンピュータは、本体形状を含めて色々異なる点があるのだが、
詳しくは任天堂マニアさまのサイトに委ねます。

ファミリーコンピュータ向けに発売されたセガのゲームがあるということは、
海外のNES向けに発売されたセガのゲームもあるということになる。
日本で発売されたセガゲータイトルがそのまま海外に輸出されただけの事なら気にならないのだが、
どうやらそうでもないようなので海外のNES向けタイトルについて紹介する。

日本のファミリーコンピュータにおいてセガのゲームは、
サン電子(4本)、アスミック(1本)、タカラ(1本)から発売された。
発表本数から見ても、日本ではサン電子がかなりチカラを入れていた(セガと近かった)事が伺える。


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海外NESでは、サン電子(1本)、アスミック(1本)、テンゲン(4本)だったと記憶している。
タカラの「スペースハリアー」は海外では未発売。
アスミックは「獣王記」の1本。
サン電子は「ファンタジーゾーン2」の1本。(うろ覚え)
それ以外の4本のセガタイトルは名門アタリの子会社であるテンゲン(TENGEN)より発売されている。

日本に比べてサン電子の本数が少ないが、サン電子が開発・販売した一部のタイトルを
テンゲンローカライズして販売していたようだ。


兎にも角にも、NES向けに発売されたセガゲーを考察するにテンゲンが重要なソフトメーカーとなってくる。
テトリス事件で象徴されるようにセガテンゲンの距離がかなり近いのもポイントだ。


NES向けに登場したセガのゲームタイトルは、以下の通り。
ファンタジーゾーン2(サン電子
・エイリアン シンドロームテンゲン
アフターバーナーテンゲン
・忍(テンゲン
ファンタジーゾーンテンゲン
獣王記(アスミック)
ファンタジーゾーン2と獣王記は、日本と発売したメーカーが同じなので、
若干のローカライズこそあれど、差異は無いと思われるので、今回は無視する。(未所有だし)

問題は、テンゲンのソフトだ。
日本では発売されていない「忍」なども海外で発売しているのだ。



エイリアンシンドローム
アーケードの名作「エイリアンシンドローム」の移植作。
日本のサン電子エイリアンシンドロームローカライズ版で、中身はほぼ同一。
あえて違いを指摘するならデモの演出が若干違う程度。
元がサン電子版なので安心してプレイできる。
逆に言うと、日本版を持っていれば海外版を購入する必要性はない。



アフターバーナー
アーケードの名作「アフターバーナー2」の移植作・・・?
元になっているのは、日本のサン電子版「アフターバーナー」である。
海外版では、サン電子版を元にテンゲンが独自にカスタマイズを行っているようだ。
まず、タイトル画面が日本サン電子版と異なる。
サン電子版では「アフターバーナーII」と表示されているのに対して、
テンゲン版は「アフターバーナー」と表示され「II」の表記がない。
キャラクターのグラフィックこそ変わらないが、サウンド面については変更されている部分が多々ある。
テンゲン版には「ゲットレディ」の音声合成がない等・・。NESの仕様に起因しているのか?)
それと、なんといっても敵のアルゴリズムサン電子版とまったく異なるのが大きい。
サン電子版は、「プレイヤーに楽しませよう」「アフターバーナーらしさを!」といった演出が
見てとれるものなのだが、
テンゲン版は、かなりストイック。ダイナミック且つハードな印象。正直・・あまり面白くない。。
(例えば・・・テンゲン版は3面からホーミングミサイルに追っかけられます)
一部、噂では・・テンゲン版は初代「アフターバーナー」を再現しようとしたのでは?という話もあるが・・。



忍 SHINOBI
アーケードの名作「忍 SHINOBI」の移植作。
日本のファミリーコンピュータでは未発売。つまり、テンゲンのオリジナル開発バージョン。
このタイトルが海外だけで発売された裏には、海外における「忍者」人気にあると思われる。
海外の方々にとって、日本の「忍者」というのはミステリアスでカッコヨスな存在なのだろう。。
ゲーム内容自体も、ファミコンなりに(NESなりに)、一生懸命頑張っている作品。
全体的に、キャラクターや演出がこじんまりとなっているのは仕方が無いことなのだろう。
あの獣王記がOKなのなら、この忍も日本で発売しても全然良かったのではないかなと思う。
セガが許諾し、かつ、日本での販売の受け入れ先があるのなら・・の話だが。



ファンタジーゾーン
アーケードの名作「ファンタジーゾーン」の移植作。実は、NESセガゲーの問題作。
今までの流れからすると、日本のサン電子版をベースにカスタマイズなりローカライズ
行ったものと思ってしまうが、実はテンゲンがイチから開発したオリジナルバージョン。
日本のサン電子版とはまったく別物のファンタジーゾーンである。
(ちなみに海外では、サン電子の「ファンタジーゾーン2」の方が先に発売されている)

サン電子版より良い点を挙げると、BGMが良いことと、少しだけキャラクターが大きいような気がする点の2点。
それ以外の点は、サン電子版より・・・悪い点ばかりである。
スクロールやキャラクターの動きが異様にカクカクとしてぎこちなかったり、
敵のアルゴリズムが崩壊してたり・・・。
ボスを倒すと、大きいコインの代わりに、ドル袋が落ちてくるのには参った。
マーク3版のようなボスの差し替えはないのだが、マーク3版の方が数段 上のデキ。
ちなみにソフトのパッケージも日本のオパオパとは到底かけ離れたイメージのキャラに。。(上部画像参照)


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テンゲン NESソフトのチラシ。


■関連■
かの有名なテトリス事件・・・家庭用ゲーム機でのテトリスの販売ライセンスの問題で、任天堂セガが激しくもめた大事件。
日本では『任天堂vsセガ』の対立構造がピックアップされていたが、
セガテンゲンからライセンスを受けている身であったので、
正確には『任天堂vsテンゲン』という構図であり、セガはハラハラドキドキしながら、
任天堂テンゲンの抗争を見守っていたに過ぎない。
【参考記事】
テトリス事件~セガに降りかかった惨事
結局は任天堂がライセンスを勝ち取り、テンゲン(及びセガ)は家庭用ゲーム機でのテトリス販売ができなくなる。
その後、セガは一部製造までされていたMD用「テトリス」を、市場に流すことなく全廃棄。GG用「テトリス」もお流れのハメに。。
一方、テンゲンはというと・・・なんと任天堂の制止を無視してNES版「テトリス」を強行販売していた。
イメージ 3
NES テンゲンテトリス
なんか・・テンゲン。非合法だけど、カッコイイ。。
NES版「テトリス」は、テンゲン版と任天堂版の2種類が存在する。
任天堂版よりもテンゲン版の方が評価が高いが、テンゲン版は流通量が少なく入手が難しい。





【入手容易度】(普通/やや難/難/かなり難/極めて難)
 ≪かなり難≫
【プレミア度】(極安/安/普通/高/極高)
 ≪安-高≫