【日本/GG】 GAME GEAR (1990年10月6日発売) ≪セガ≫

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任天堂ゲームボーイに対抗すべく開発されたセガ初の携帯ゲーム機「ゲームギア」である。
任天堂と差別化を図るべく、携帯ゲーム機として国内初のカラー液晶モニターを採用。
メインCPUにZ80Aを採用し、ハードパワー的にはセガ マーク3とほぼ同等。
以外にもスペック上、発色能力においてはセガ マーク3以上に優れている。
別売りのテレビチューナーパックを装備すれば、
テレビの受信やゲームギアをモニターの代わりにすることも可能だった。

バックライト付カラー液晶モニターの採用は、ゲームギアにとって最大の武器であり、
それと同時に最大の弱点でもあった。
スペック上では優れた発色能力を有していたがモニターのSTN型液晶が原因で効果的に機能せず、
また残像も酷いため、シューティングゲームやアクションゲームに適さないハードとなった。
また、消費電力が大きい為、乾電池を大量に使用。その結果、本体が極めて重量化する。
その上、乾電池だと連続稼働できるのも3時間程度で非常に短いといった弱点があった。
その他にも本体サイズの大型化(※)、コストの上昇を招く要因ともなっている。
ちなみにゲームギアで使い切った乾電池をゲームボーイに再利用すると更に数時間プレイできる。

ゲームギアの供給が停止したのが1996年。そして、ゲームボーイがカラー化したのがその2年後の1998年と考えると、
「カラー」に拘ったが為に色々と欠点の目立つゲームギアであったが、
先進的で意欲的なマシンだったといえよう。
そして、先進的で意欲的なマシンの割には、「ソニック」や「ぷよぷよ」などの優秀なコンテンツの後押しも
あって、成功した部類のマシンといえる。
ソフトコンテンツとしては、セガ マーク3移植、メガドライブ移植が多くなかなかの出来栄えの作品も多々あった。
ゲームギア オリジナル作品においても特にRPGが豊富でその花を飾っている。
8BITマシンと考えた場合、ソフトラインナップの充実したかなり優秀な環境のハードであった。
ゲームギア版「テトリス」が『テトリス事件』の影響でポシャってしまったのが悔やまれる。

※本体サイズの大型化
初代のゲームボーイと比較するとゲームギア自体は実はそんなに大きくはない。
発売以後、徐々にコンパクト化していったゲームボーイと違い、
カラー液晶モニターの採用のゲームギアのコンパクト化は、技術的/コスト的に難しかったのだ。
つまり、「コンパクト化しにくいのが欠点」という表現が相応しい。



【マシン名】
 GAME GEAR(HGG-3200) (1990年10月6日発売)
【価格】
 \19,800
【メーカー】
 セガ
【CPU】
 Z-80A(3.58MHz)
【MEMORY】
 RAM 64Kbit
 VRAM 128Kbit
【GRAPHIC】
 VDP セガカスタムLSI
 ディスプレイ バックライト付 3.2インチ カラー液晶
 画素数 480×146ドット
 発色数 4096中32色同時発色(ゲーム時)
     4096同時発色(TV時)
【SOUND】
 PSG音源3音+ノイズ1音
【ETC】
 カートリッジ用スロット×1
 ヘッドホン端子
 拡張端子(対戦ケーブル取付け可)
【入手容易度】(易/やや難/難/かなり難/極めて難)
 ≪易≫
 市場価格的には状態に拘らなければ比較的安価で入手できる。
 中古の場合、バックライト液晶モニターは消耗品なので注意したい。